はじめまして、大宝神社宮司の荒井と申します。
古来より中山道沿いの神社として、現在までも多くの方にご参拝を頂いております。
また、JRA栗東トレーニングセンターの町として当社にも競馬関係者の多数のご参拝を頂いております。
大宝神社は滋賀県栗東市にあり、大宝元年(701年)に現在の所に鎮座致しました。
室町時代には第9代将軍足利義尚が六角氏との戦闘に於いて、この地に陣を構えそこに大宝神社末社を建立し、戦の必勝を祈願したと言われております。
地域の神社ではありますが、幸いにして大きな戦禍を被る事も無く、時に改築等は有れども現在に至るまでこの地域を見守り続けています。
そのお陰もあり比較的神社の古文書や文化財等も多数現存し、境内には重要文化財の追来神社社殿始め文化財指定お社。また当社所蔵の木造狛犬は明治時代には国宝に、戦後は国の重要文化財に再指定され現在は京都国立博物館に預託しています。
この大宝神社には多くの文化財や古文書等が残されています。これらは、神社の歴史のみならず地域の文化や考え方を知ることができます。中でもこの「住蓮坊首切り刀」は鎌倉時代から現存し、当社へ奉納の後は現代に至るまで例大祭神輿行列に用いられて来ました。
当社はご鎮座の後1300年を過ぎ、現代に生きる我々が次世代へ向けてこれらの文化財を出来るだけ良い形で継承して行く事が大切だと思っています。
この度の「住蓮坊首切り刀」研磨と修復(鞘・柄の作製及び収納用錦袋作製)は、例大祭の厳粛な斎行を象徴する物であり、再び神輿行列に用いる事を目指しています。
また、神社の御神宝として地域の文化財として後世へ残して行く事。更にはご協力頂いた方々に実際に触れて頂き、また地域の皆さんにもご覧頂きたいと思っています。
この度研磨を行います刀剣については「住蓮坊首切り刀」と呼ばれ、鎌倉時代の刀匠吉次銘があり、その作と言われております。
住蓮坊は「南無阿弥陀仏」と唱えることでだれもが等しく極楽浄土に往生できるという専修念仏(せんじゅねんぶつ)の教えにたどりつき浄土宗を開いた法然上人の弟子でした。
専修念仏の教えはわかりやすく、斬新なものとして幅広い階層に伝わり広まりました。
同僚の安楽坊と共に、法然の弟子の中でも美声、美男子と絶大な人気を誇った二人のファンの中には後鳥羽上皇の寵愛も深かった女官、姉妹で美女と言われた松虫姫(19歳)と鈴虫姫(17歳)もいました。上皇の不在中に二人は東山鹿ケ谷で住蓮、安楽が催した六時礼賛念仏会に出席し、出家を申し出ました。
上皇に無断で二人が出家することには反対したものの、二人のたっての願いでやむなく黒髪にかみそりを入れ出家させてしまいました。
これを知った上皇は激怒、両名を処刑せよと言明し、安楽坊が京都六条河原でそして住蓮坊は滋賀県近江八幡市で処刑され、法然、親鸞は僧籍をはく奪され、流罪となりました。これは承元(建永)の法難と言われています。
昭和30(1955)年の住蓮、安楽750回忌の際には法難を絵で表した「住蓮房安楽房御絵伝(じゅうれんぼうあんらくぼうごえでん)」が制作され、同じ滋賀県の近江八幡市にある供養山易行寺にて保管されていると聞き、ご住職にお話を伺い拝見させていただきました。
掛け軸の絵は6枚×2枚で合計12枚となり、鈴虫、松虫の出家の様子から住蓮、安楽の処刑の様子までが下から上にストーリーとして描かれており、保存状態も良く大変貴重なものでした。
※供養山易行寺様所蔵品
その首を打った刀が、江戸時代現在の守山市焔魔堂に住む市村家に伝わっており、当時この家で不孝が続いたため、大宝神社に奉納され現在に至ります。
当社の刀には色々言い伝えがあり、それを知る多くの方々より見せて頂きたいと要望がありました。しかしながら、今までの管理が良くなかったため刀身は錆び、鞘と柄も破損状態。更にはそれを覆う錦袋さえも傷み、とても人にお見せできる状態ではありませんでした。
修復にあたり、以前から剣の研磨修復は様々な費用がかかるとお聞きしており、これら全てを賄う事は難しいと思った所、うぶごえ様よりお声がけ頂き一度挑戦してみようと思った次第です。
令和3年
大宝神社宮司就任
令和4年
新型コロナ蔓延の為、祭典以外の神社諸行事が全て中止となる12月から毎月1日の月次祭に合わせて、地域と協力し参道に市を出す
令和5年
新型コロナが第五類へ移行にあたり、大宝神社祭典及び諸行事が全て復活
◎5月3日
廃止となった子ども綱引き大会を地域の協力により復活
◎5月4日
例大祭 本神輿3基出御 当年は7年に一度の大渡しを行う
◎10月15日
そうもく祭 廃止となった子ども相撲大会も地域の協力により復活
令和6年
◎5月3日
子ども綱引き大会 昨年より参加者が1.5倍に増加
◎5月4日
例大祭 本神輿3基出御及び女性みこし「さつきみこし」復活地元飲食店による屋台出店
◎6月21日
供養山易行寺にて貴重な「住蓮房安楽房御絵伝(じゅうれんぼうあんらくぼうごえでん)」を拝見し、ご住職にお話を伺う
刀剣の研磨及び修復(鞘と柄等の作製) 約80万円
収納用錦袋及房作製等 約10万円
返礼品作製費用及発送 約40万円
刀剣管理費(管理用品購入等)約20万円
ご支援頂いた全ての方にお礼のメッセージと刀剣修復後の写真データをお送りします。
※うぶごえのメッセージ及びレポートの機能でお送りしますので、うぶごえにログインしてご確認ください。
当社は社名の事もあり、皆様方に金運向上等の御利益もあると言われており、実際に高額当選された多くの方々が参拝されています。
皆様方にとって大きな宝物が得られます様にと願いを込められた「大宝守」、そして「宝くじ当せん祈願絵馬」、「桐箱入り金運向上札」の開運三種の品などのお返しをご用意させていただきます。
当社御朱印を揮毫した御朱印帳
更には今回修復致します白鞘にご芳名を記載し、例大祭神輿行列の時にはその鞘を用います。
※画像はイメージです
また、高額奉納者用ステンレス芳名板(H191㎜×W40㎜ 厚0.8㎜)ご芳名を彫り込み、半永久的に神社へお名前を掲示致します。
令和6年
・7月26日 プロジェクト募集開始
・9月29日 プロジェクト募集終了
以降 研磨及び修復開始
修復終了後 完成写真及び順次お返しの品発送