

はじめまして。愛媛県松山市、道後温泉のほど近くにある四国八十八ヶ所霊場 第51番札所・石手寺にて、第45代住職を務めております藤井俊良(ふじい・しゅんりょう)です。
石手寺は、地元の皆さまや巡礼者の方々にとって、祈りと癒しの場として長年親しまれてきました。そして2028年、当寺は創建1300年という大きな節目を迎えます。

国宝の「仁王門」をはじめ、鎌倉時代から受け継がれてきた貴重な文化財を、未来へ引き継ぐ「石手寺創建1300年記念修復プロジェクト」を立ち上げました。
2028年に創建1300年という大きな節目に向けての長期にわたるロング寄進プロジェクトと、具体的なテーマをその都度目標として掲げる短期のショートプロジェクトを同時に立ち上げます。
ロング寄進プロジェクトでは定番となっている人気のお返しをご用意。計6回行うショート寄進プロジェクトではその時節にあわせたお返しの品なども毎回新たなものを追加でご用意しようと考えています。
さらにショート寄進では、各回対象となる文化財の建物内部やその周辺エリアに、寄進者のお名前を記した木板や樹木、自然岩などを設置することができます。
2028年2月末までのショート寄進のスケジュールは以下の通りです。
ショート寄進 計6回(2025年5月〜2028年2月末)目的一覧
第1回(2025年5月〜7月末)
「三重塔・鐘楼の修復プロジェクト」
内容:国指定重要文化財である三重塔・鐘楼の修復(すでに工事進行中)
目的:創建1300年の節目にふさわしい出発点として、信頼と関心を集める象徴的なプロジェクト
名前を残せる場所:三重塔・鐘楼近辺エリア
第2回(2025年11月〜2026年2月初旬)
「手放すことで、見えてくるプロジェクト(仮)」
内容:境内全域における老朽建築や不要物品の撤去・整理
目的:「余白」を生み出すことで、次の整備や景観再生を可能に。境内の安全性・視認性向上にもつながる基盤づくり
名前を残せる場所:お茶堂
第3回(2026年5月〜7月末)
「再生(清掃)の拠点をつくるプロジェクト(仮)」
内容:清掃作業の拠点として安養閣を再建築(清掃用具保管・ゴミ置き場・倉庫、職員・ボランティアの休憩所も整備)
目的:日常の寺務管理体制を根本から整え、持続可能な運営の礎を築く
名前を残せる場所:大師堂
第4回(2026年11月〜2027年2月初旬)
「境内全域の庭木・植栽整備プロジェクト(仮)」
内容:境内全域の庭木の剪定、植栽の調整など、四季を感じる自然景観の再整備
目的:木々がしかるべき場所で、のびやかに生き生を全うできる環境を整備。SNS映えや観光誘致にもつながる景観づくりを通して、参拝者の心に残る体験を提供
名前を残せる場所:訶梨帝母天堂
第5回(2027年5月〜7月末)
「祈りの場を心地よくプロジェクト(仮)」
内容:お茶堂・阿弥陀堂・大師堂・回廊沿いの施設群など、日常的に使用される建物の修復・整備
目的:参拝体験の向上と利便性の改善を通じて、地域の信仰と交流の場としての価値を高める
名前を残せる場所:阿弥陀堂
第6回(2027年11月〜2028年2月初旬)
「防災・治水によって文化財を守るプロジェクト(仮)」
内容:境内全域における火災設備、排水設備などの設置・更新
目的:40年以上前の防災設備を更新し、治水対策を施すことで、大切な文化財を次代へ守り継ぐ
名前を残せる場所:仁王門
ショート寄進1回目は、重要文化財の三重塔と鐘楼です!三重塔は、約90年ぶりの屋根の葺き替え工事になります。ぜひ、お見逃しなく。
1927年8月2日撮影:三重塔改修に携わった関係者の方々。

長年、雨風にさらされ傷んでいた三重塔と鐘楼を修復します。
三重塔は鎌倉時代、1073年に建てられたもので、約24mの高さを誇ります。昨年、テレビアニメ『サザエさん』のオープニングにも登場しました。
鐘楼は室町時代の1333年に建造された、鐘(鐘も重要文化財です)を吊り下げておくための建物。建物の土台が広がった袴腰という意匠が特徴です。

ドローンで撮影した石手寺の伽藍
このプロジェクトは、先代住職・加藤俊生の強い願いから始まりました。2020年、ドローンで三重塔を撮影していた際、相輪(仏塔の頂上にある飾り)に穴が空いているのを偶然発見しました。

雨水が侵入して心柱が腐食すれば、塔全体が危険な状態になります。「これは非常にまずい」と感じ、国の支援を待たず、すぐに自費で足場を設置し調査を行いました。
三重塔の相輪。大きな穴が空いている。
当初は応急処置も検討していましたが、間近でみると想像以上に状態が深刻であることが判明。抜本的な修復が必要となりました。

鐘楼の屋根も同様に傷みが進行しており、修復申請の準備を進めていた矢先、2021年、加藤住職が63歳の若さで志半ばに急逝。

その後、コロナ禍の影響で予算が確保できず、計画は先延ばしとなっていました。
そうした中、2024年になってようやく補助金が決定し、修復工事が本格的に始動しました。
修復費用は約2億円。さらに、修理後も貴重な文化財の維持や管理のための費用が必要です。
国指定の文化財は“国の宝”です。先人たちが守り継いできた三重塔と鐘楼を、次の世代へと受け渡すことは、今を生きる私たちの使命だと考えています。


お寺と松山市教育委員会文化財課が中心となり、行政手続きや業者選定を進めてきました。
2024年夏より、文化財建造物保存技術協会による設計監修のもと、社寺建築の名門・田中社寺によって丁寧に修理が進められています。

三重塔は1935年以来、約90年ぶりの屋根葺き替えで、2026年1月末に竣工(完了)予定です。
僧侶・小野龍光さん(元IT起業家)とともに現地調査
日々、関係者との綿密な打ち合わせを重ねながら、安全かつ確実な修復作業に取り組んでいます。
本瓦の一部を解体し、調査をしている様子
職人さんたちが、横にならび、一つひとつ丁寧に檜皮を葺いている様子
鐘楼は1994年以来の修復で、2025年2月末に竣工(完成)しました。


皆さまからのご支援は、以下のような用途に大切に使わせていただきます。
・三重塔・鐘楼の修復工事費用
・返礼品の製作および発送費用

ご支援いただいた皆さまへ、感謝の気持ちを込めて以下の返礼品をご用意しています。
■ 感謝動画メール
ご支援への感謝を込めて、住職からの動画メッセージをメールにてお届けいたします。映像を通じて、石手寺とのご縁を感じていただければ幸いです。

■ 感謝状の贈呈
ご支援くださった皆さまへ、心よりの感謝を込めて感謝状をお届けいたします。お一人おひとりのお力添えが、石手寺の再生を支える大きな原動力となっております。

■ オリジナル御守り(三重塔の瓦を使用)
長年にわたり三重塔を風雨から守ってきた瓦のかけらを中に納め、仏さまの力を込めた加持を施した特別なお守りです。「再生」の文字を刻み、未来への願いとともにお届けいたします。

■ 三重塔・鐘楼ポストカード
修復前の姿を収めた三重塔と鐘楼の写真を、美しいポストカードに仕立てました。時の流れと祈りの重みを感じていただける一枚です。

■ オリジナルTシャツ
石手寺オリジナルデザインのTシャツをご用意しております。日常の中で、ふとお寺とのご縁を感じていただける一着です。サイズ展開は以下の通りです。
S:小柄な方や女性向け
M:標準的な男女向け
L:やや大柄な男性や、ゆったり着たい女性向け
XL:大柄な方向け
XXL:よりゆったりと着たい方向け
※デザイン完成後、順次ご案内いたします。

■ 三重塔の取り外し瓦(御朱印付き)
修復により取り外された平瓦に、特別な御朱印を施したものをお届けいたします。時を超えた祈りの証として、お手元にお納めください。

■ 般若心経祈願動画(太鼓付き)
皆さまのご多幸を願い、太鼓の響きとともに般若心経をお唱えした祈願動画をお届けいたします。どうぞ心静かにご覧ください。

■ 足場を使った三重塔特別見学
2025年11月、修復工事の期間中だからこそ実現する特別見学会を開催予定です。足場を活かし、新たに葺き替えた瓦や普段は見ることのできない三重塔の構造や細部を、間近でご覧いただけます。※開催候補日を追ってご案内いたします。日程等都合が合わず見学会に参加できない場合でもキャンセル、返金等は承れませんので予めご了承ください。 
■ HP掲載
ご寄進者様のお名前を、石手寺公式ホームページにてご紹介いたします。広く感謝の意をお伝えするとともに、ご支援の記録として永く残してまいります(ご希望により掲載を辞退いただくことも可能)。掲載期間:2025年9月1日〜2028年12月31日まで順次掲載させていただきます。
■ 寄進板設置(参道沿い/小・中・大・特大)
まずは仁王門前に、寄進者様のお名前を刻んだ「寄進板」を設置し、2028年夏以降には三重塔内部へ永年設置いたします。ご支援金額に応じて板の大きさが異なり、祈りとご縁を未来へとつなぐ証となります。

■ 景観木奉納・景石奉納
ご支援者様のお名前を、景観木や景石に刻み、石手寺の境内に永年奉納させていただきます。
1300年の歴史を歩んできたこの地に、「生きた意志」を刻む――未来へと受け継がれる、特別なご寄進のかたちです。


・2024年8月:三重塔・鐘楼の修復工事スタート
・2025年2月:鐘楼 修復完了
・2025年4月末:クラウドファンディング・広報開始
・2025年11月:足場を使った三重塔特別見学会
・2026年1月末:三重塔 修復完了

1300年という祈りの時間を刻んできた石手寺。その象徴である三重塔・鐘楼を、再び未来へと手渡すときがやってきました。
国・県・市からの支援を受けながらも、私たち寺院としても責任を果たしてまいります。ともにこの“再生の歩み”を進めていくため、みなさまの温かいご支援を、心よりお願い申し上げます。

熊野山 石手寺
〒790-0852 愛媛県松山市石手2-9-21
TEL 089-977-0870